2012年1月14日土曜日

全ての定点が「南九州」を指す



 『出典』言語復原史学会加治木義博大学講義録02:28~30頁

 全ての定点が「南九州」を指す

 この定点には、

 さらに「この牛津が伊都国である」というもう一つの決め手がある。

 それは「末盧国で上陸した」という事実である。

 仮に目的地の邪馬壹国が奈良県の大和や、

 その付近の近畿のどこかだとしよう。

 それなら何も苦労して玄海灘の荒海を生命を賭けて乗り切って、

 九州北岸の松浦郡などに上陸して、

 重い荷物を担いで、東南に27.5kmも歩いてから、

 またもう一度、船に乗って出掛けるというような苦労を重ねる必要はない。

 壱岐から真直ぐ山口県の海岸に進めば、

 海流のお陰で少しも漕がなくても、楽をして旅ができる。

 何もわざわざ上陸してとぽとぼ歩いてから、

 また船を乗り換える必要など全然ない。

 この考えを、もう少し進めると、

 邪馬壹国から対馬海峡玄海灘を生命賭けて横断しなくても、

 そのまま狗邪韓国から日本海に潮流に乗って流されれば、

 そこから京都府の海岸には、

 それほど苦労せずに、それこそ数日という速いスピードで着くことができる。

 そこで若狭湾あたりに上陸して、

 それから歩けば、琵琶湖沿いに滋賀県から奈良まで、

 高い山もなく、それほどの難路ではない。

 事実、3~4世紀には、

 このコースはよく知られていて実用になっていた

 [神功皇后紀]などの記録と遺物がみられる。

 このことで、帯方郡使は、

 邪馬壹国を奈良だなどと、絶対に考えもしなかったことがわかる。

 彼らは現実に「生命がけで」荒海を越えて末盧国へ着き、

 それから重い荷物を担いで、

 辛い旅を続けて牛津までやってきた。

 それは南にある邪馬壹国へ行くのに、

 危険に満ちた外海とは比較にならない静かな海

 「有明海」が開けていたためなのである。

 それまでの全ての苦労は、この有明海を利用するためだったのだ。

 こうしてこれまで確かめてきた全ての「定点」で構成された「帯方郡使」コースは、

 一つ残らず女王国が南九州にあることを指している。

 「東の大和国」に向かったものなど一つもない。

 3世紀の人々が理性のない原始的な土人だとする

 過去の「ヤマタイコク論者」ほどに

 理性がなかったなら、彼らはとても4世紀までも生存できなかったし、

 この完全な紀行文=「伊都国出張報告書」も残るはすがないからである。

 また北部九州説の筑後山門は、

 牛津の東南・2~30kmほどのところである。

 そこへ行くのに「水行十日」もかからない。

 それからさらに「陸行一月」もする必要はさらにない。

 ここのことだけでもそんな説がなぜ?考えられたのか?…。

 とても理解することができない。

 それは完全に間違いだというより、

 まともな思考能力の産物ではないのである。

 また肥後山門も熊本県菊池郡で、

 牛津から7~80kmの内陸部にあって全然「水行」などできない。

 これは当然のことで、「邪馬壹国」を、まるで関係もない、

 時代もはるか後世になってつけられた「ヤマト」という名の朝廷が、

 3世紀にも実在していたと信じて、それと同じヤマトだからというだけの理由で

 「山門という土地があるからそれではないか?」と想像しただけの、

 無学な古代人が考えるていどの全然無関係な地名に過ぎなかったのである。

 なんとも情け無いというか…

 お気の毒というか…

 そんな人々がなぜ「ヤマタイコク」などに挑戦したのか?…

 ナゾはそちらのほうが大きいというしかない。

 だが本当は謎などではない。

 脳が粗雑なだけなのである。

 ペットの中には利口そうな顔をしたものがいるが

 何も理解できないのと同じである。

 システムもなく、定点すら捕らえる頭もなしに、

 向う見ずに巨大なものに挑戦したためでもある。

 しかしそれは、

 江戸時代からほとんど進歩していない日本の大学の実態を、
 
 ガラス張りにして見せるのに役立ちはした。

 『参考』
  ウワイト(倭人)大学院講義録 

 『My ブログ』
 ウワイト(倭人):大学講義録

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