2012年2月23日木曜日
『倭』の漢字は何を意味するか
『出典』言語復原史学会・加治木義博大学講義録07:16頁
《『倭』の漢字は何を意味するか》
《『倭』の漢字は何を意味するか》
『倭』の字は本来は人種名ではない。
中国周代の詩を集めた『詩経』に「周道倭遅=周の道は、まわりくどくて、遅れ過ぎる」と
書いてあるから、倭は「迂遠な」という意味に今も使われる。
また辞書の『字彙』には「慎み深い・素直な」という意味だと書いてある。
文字の構造は、殷代に始まった象形文字で、
『委』の字の上部の『禾』は禾本科植物=稲など穀物のこと。
下に『女』がついているから「農業をする女性」。
この「農業を女性にまかせる」という行為から、
この字を「まかせる=委任する」という意味に使うようになった。
ついでにお話しすると、「まかせる」という日本語もこれとは無関係ではなくて、
種を自分で蒔かずに他の者に「蒔かせる」という言葉から、発音が転用されたものなのである。
「農業をする女性」に「イ=にんべん」をつけた『倭』を、
「女性に農業をまかせる人種」の意味だとすると、鹿児島県から南の人たちは、
まさにその通りの習俗を今に伝えてきている。
「まわりくどくて遅い」という意味も、
非力な女性農業が非能率的だったことからきている。
では当時の男は何をしていたか…。
農業と対象的な仕事は狩猟・畜産・漁業で、これらは全て動物を殺す仕事だ。
このことから紀元前後には、『倭』とは「殺生をしない菜食の女性=女性仏教徒」を指す
「ウワイ」という発音で読まれることになったのである。
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