2014年7月1日火曜日

阿曇・安曇(52)『古事記』邇邇芸命:猨女の君


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 《考古学&古代史の諸問題》 
 《参考:年表・資料》 

 阿曇・安曇(52)『古事記』邇邇芸命:猨女の君

 課題:阿曇族と天孫降臨伝承
    ―海神の宮の物語が隠している日本の創世―

 出典:歴史学講座「創世」 小嶋秋彦

 出典:「日本古典文学大系」:130~131頁
     発行:岩波書店

 故爾詔天宇受賣命、此立御前所仕奉、

 猨田毘古大神者、専所願申顯之汝、送奉。

 亦其神御名者、汝負仕奉。

 是以猨女君等、負其猨田毘古之男神名而、女呼猨女君之事是也。

 故、其猨田毘古神、坐阿邪訶【此三字以音。地名】時、

 為漁而、於比良夫貝【自比至夫以音】

 其手見咋合而、沈溺海藍。

 故、其沈居底之時名、謂底度久御魂【度久二字以音。】

 其海水之都夫多都時名、謂都夫多都御魂【自都下四字以音。】

 其阿和佐久時名、謂阿和佐久御魂【自阿至久以音。】

 於是送猨田毘古神而還到、

 乃悉追聚鰭廣物鰭挟物以問言汝者天神御子仕奉耶之時、

 諸魚皆、仕奉白之中、海鼠不白。

 爾天宇受賣命、謂海鼠云、此口乎、不答之口而、以紐小刀折其口。

 故、於今海鼠口折也。

 是以御世、嶋之速贅獻之時、給猨女君等也。


 故爾に天の宇受賣の命に詔りたまひしく、

 「此の御前(みさき)に立ちて仕へ奉りし、

  猨田毘古の大神は、専ら顯(あら)はし申せし汝(いまし)、

  送り奉れ。

  亦其の神の御名は、汝負仕へ奉れ。」とのりたまひき。

 是を以ちて猨女君等(さるめのきみども)、

 其の猨田毘古の男神(をがみ)の名を負ひて、

 女(をみな)を猨女の君と呼ぶ事是れなり。

 故、其の猨田毘古の神、

 阿邪訶(あざか)【此の三字は音を以ゐよ。地の名】に坐(ま)す時、

 漁(いざり)為(し)て、

 比良夫貝(ひらふがひ)【比より夫まで音を以ゐよ】に

 其の手を見咋(く)ひ合(あは)さえて、

 海藍(うしほ)に沈み溺(おぼ)れたまひき。

 故、其の底に沈み居(ゐ)たまひし時の名を、

 底度久御魂(そこどくみたま)【度久の二字は音を以ゐよ。】と謂ひ、

 其の海水(うしほ)の都夫多都(つぶたつ)時の名を、

 都夫多都(つぶたつ)御魂【都より下の四字は音を以ゐよ。】と謂ひ、

 其の阿和佐久(あわさく)時の名を、

 阿和佐久(あわさく)御魂【阿より久まで音を以ゐよ。】と謂ふ。

 是(ここ)に猨田毘古の神を送りて、還り到りて、

 乃ち悉(ことごと)に鰭(はた)廣物(ひろもの)、

 鰭(はた)挟物(さもの)を追ひ聚(あつ)めて、

 「汝(な)は天つ神の御子に仕へ奉らむや。」と以問言ひし時に、

 諸の魚皆、「仕へ奉らむ。」と白す中に、海鼠(こ)白さざりき。

 爾に天の宇受賣の命、海鼠云ひしく、

 「此の口や、不答へぬ口」謂ひて、

 紐小刀(ひもかたな)以ちて、其の口を折(さ)きき。

 故、今海鼠の口を折くるなり。

 是を以ちて御世(みよみよ)、嶋の速贅(はやにへ)獻る時に、

 猨女の君等に給ふなり。


 《参考》

 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 
 
 
 牛頭を象った神社建築の棟飾部

 本生図と踊子像のある石柱

 Tell Arpachiyah (Iraq) 
 Tell Arpachiyah (Iraq)     
 ハラフ期の土器について
 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ

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