2014年5月11日日曜日

阿曇・安曇(8)万葉集(2)わたつみ


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 《考古学&古代史の諸問題》 
 《参考:年表・資料》 

 出典:歴史学講座「創世」 小嶋秋彦

 阿曇・安曇(8)万葉集(2)わたつみ

 0015 渡津海乃 豊旗雲尓 伊理比紗之 今夜乃月夜 清明己曾

    わたつみの 豊旗雲に 入日さし 今夜の月夜 さやけかりこそ

 0327 海若之 奥尓持行而 雖放 宇礼牟曾此之 将死還生

    わたつみの 沖に持ち行きて 放つとも うれむそこれの よみがへりなむ

 0388 羇旅一首

    海若之 霊寸物香 淡路嶋 中尓立置而 白浪乎

    わたつみの くすしきものか 淡路島 中に立て置きて 白波を

    伊与尓廻之 座待月 開乃門従者 暮去者 塩乎令満

    伊予に廻ほし 居待月 明石の門ゆは 夕されば 潮を満たされば

    明去者 塩乎令干 塩左為能 浪乎恐美 淡路嶋 磯隠居而

    明けされば 潮を干れしむ 潮騒の波を恐み 淡路島 磯隠りゐて

    何時鴨 此夜乃 将明跡 待従尓 寝乃不勝宿者
 
    何時しかも この夜の 明けむと さもらふに 眠の寝かてねば

    滝上方 浅野之雉 開去歳 立動良之 率児等

    滝の上の 浅野のきぎし 明けぬとし 立ちさわくらし いざ子ども

    安倍而榜出牟 尓波母之頭気師

    あへて漕ぎ出む にはも静けし

 1301 海神 手纏持在 玉故 石浦廻 潜為鴨

    海神の 手に巻き持てる 玉故に 磯の浦廻に 潜きするかも

 1302 海神 持在白玉 見欲 千遍告 潜為海子

    海神のもてる白玉 見まく欲り 千度も告りし 潜きする海人は

 1303 潜為 海子雖告 海神 心不得 所見不云

    潜きする 海人は告れども 海神の 心を得ねば 見ゆといはなくに

 1784 入唐使に贈る歌一首

    海若之 何神乎 齋祈者 歟 往方毛来方毛船之早兼

    海神の いづれの神を 祈らばか 行くさも来さも 舟の早けむ

 3079 海若之 奥津玉藻之 靡将寝 早来座君 待者苦毛

    わたつみの 沖の玉藻の なびき寝む はや来ませ君 待たば苦しも

 3080 海若之 奥尓生有 縄乗乃 名者曾不告 恋者苦毛

    わたつみの 沖に生ひたる 縄のりの 名はさね告らじ 恋ひは死ぬとも

 3597 和多都美能 於伎津之良奈美 多知久良思 安麻乎等女等母 思麻我久流見由

    わたつみの 沖の白波 立ち来らし 海人娘子ども 島隠る見ゆ

 3605 和多都美乃 宇美尓伊弖多流 思可麻河泊 多延無日尓許曾 安我故非夜麻米

    わたつみの 海に出でたる 飾磨川 絶えむ日にこそ 我が恋止まめ

 3663 和多都美能 於伎都奈波能里 久流等伎登 伊毛我麻都良牟 月者倍尓都追

    わたつみの 奥の縄のり くる時と 妹が待つらむ 月は経につつ

 3694 和多都美能 可之故伎美知乎 也須家口毛 奈久奈夜美伎弖 伊麻太尓母

    わたつみの かしこき道を 安けくも なく悩み来て 今だにも
 
    毛奈久由可牟哉 由吉能安末能 保都手乃宇良敝乎 可多夜伎弖

    喪なく行かむと 壱岐の海人の ほっての占部を かた焼きて

    由加武等須流尓 伊米能其等 美知能蘇良治尓 和可礼須流伎美 

    行かむとするに 夢のごと 道の空路に 別れする君    
 
 4220 和多都民能 可味能美許等乃 美久之宜尓 多久波比於伎氐 

    海神の 神の命の みくしげに 貯ひ置きて

    伊都久等布 多麻尓末佐里氐 於毛敝里之 安我故尓波安礼謄

    齋くとふ 玉にまさりて 思へりし 倭が子にあれど
   
    宇都世美乃 与能許等和利等 麻須良乎能 比伎能麻尓麻尓 

    うつせみの 世の理と ますらをの 引きのまにまに

    之奈謝可流 古之地乎左之氐 波布都多能 和可礼尓之欲理

    しなざかる 越路をさして 延ふつたの 別れにしより

    於吉都奈美 等乎牟麻欲妣伎 於保夫祢能 由久良由久良耳

    沖つ波 撓む眉引き 大舟の ゆくらゆくらに

    於毛可宜尓 毛得奈民延都都 可久古非婆 意伊久安我未

    面影に もとな見えつつ かく恋ひば 老い付く我が身

    気太志安倍牟可母

    けだし堪へむかも

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