2012年8月7日火曜日
日本語はなぜ清濁がアイマイか
『特定非営利活動法人森を守る紙の会: NGO-SFP』
『出典』言語復原史学会・加治木義博大学講義録14:13頁
《日本語はなぜ清濁がアイマイか》
「日本語はなぜ清濁がアイマイか」
3世紀当時の唐人が音のある言葉を使っていたことは、
カールグレンの漢魏音復元研究で、
帯方郡使の使った倭人の名詞に対する当て字の中の、
巴= Pag、卑= Pieg、柄=piang、不= pwo などが、
P音で始まっていることで充分立証されているし、
また沖縄県の八重山語では、今もはっきりP音が聞きとれる。
それだけでなく、
私たち自身も何気なく日常に
p 音と h 音、f 音を変換しながら使っている。
「一歩、二歩、三歩」や
「一把、十把」、
「皮膚、脱皮」、
「父母、実父」、
「富国、貧富」、
「派兵、出兵」などである。
また「イツ」と「イヅ」が同じだという清音・濁音の問題も、
『百人一首』の取り札(ふだ)には一字も濁点が振ってないのに、
今では濁音混じりで読み上げるし、
いわゆる方言によっては清濁が逆に聞こえるものまである。
それに加えて発音者の歯の噛み合わせが悪いと、
咀嚼(そしゃく)筋や側頭(そくとう)筋が邪魔をして
不完全発音(Lisp=リシュプ)になり、
葉擦れのような濁音混じりの舌足らずの幼児語のように聞こえる。
また沖縄語は、
ともすればマミムメモをバビブベボ化する癖(くせ)があるが、
これは対岸の中国福建省の強い濁音語の影響で、
その仲間は特にベトナム語で鼻濁音が激しい。
日本語の母語の一つであるマレー語もまた、
間違いなく沖縄~日本語の清濁混乱の原因になっている。
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