2012年7月2日月曜日
dzia ma に一致する謝名(ぢゃな)と王称地名
『出典』言語復原史学会・加治木義博大学講義録13:4頁
《dzia ma に一致する謝名(ぢゃな)と王称地名》
「dzia ma に一致する謝名(ぢゃな)と王称地名」
だがここで注意がいるのは、
古代の沖縄語の主流は、
3母音語で O 音がないはずなのに、
このヨナを表現する漢字の徐も与も O 音をもっている事実である。
その理由はイオニアのパーリ語訛り「ヨーナ」が、
この島名のヨナの語源で、
パーリ語には O 音 があるから、
その名残をとどめているからなのであり、
命名の後に沖縄の住民の主流がマレー語系の人々に変化したため、
3母音語が中央語になったことがわかる。
カールグレンが気づいた
邪の dzio と dzia の2音は、
まさにこの時代変化に一致する。
とすると、 O 音を失った地名が他にもある可能性があるということになる。
dzia に相当する地名が沖縄にもないか探してみると、
最も近いのは謝名(ヂャナ)で、
国頭(くにかみ)郡の今帰仁(なきじん)村にあるし、
謝名城(ヂャナシロ・ヂャナグスク)も国頭郡の大宜味(おおぎみ)村にある。
この大宜味(おおぎみ)も国頭(くにがみ)という郡名も
「大君=王」「国頭=首都」を意味する地名である。
またこの地域の最高峰である与那覇岳の名は、
ヂャナとヨナ=イオニアが元は1つだったことを証明しているから、
すでにここに邪の字の dzio と dzia の2音の分裂が見られるが、
それだけではない。
拗音のない鹿児島語の特徴をもった地名もある。
慶良間列島の座間味(ざまみ)島がそれで、
このザマは一見して鹿児島語タイプ。
ヂャマとは僅かな方言差しかない。
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