2015年9月10日木曜日

インド神話伝説


 出典:歴史学講座「創世」 小嶋秋彦

 ≪アズミ族の正体≫インド神話伝説

 超古代にアラビア海から太平洋へ航路を開いた阿曇族
 ―「船」を家とした人々の来歴―

 出典:「インド神話伝説事典」:菅沼 晃
   :東京堂出版

 「ヤージャ=Yaja」

 高潔さで知られるバラモン。

 パンチャーラのドルパダ王の懇願によって、

 雌牛一○○○万頭を供え、祭祀を行なった結果、

 その祭火の中から

 ドリシュタディユムナとドラウパディーが生れ出たといわれる。

 「ヤジュニャ=Yajina」

 「犠牡」「祭祀」の意で、プラーナでは人格化されてルチの子、

 ダクシナー(「供物」の意)の夫とされる。

 彼は鹿の頭をもっていて、

 ダクシャの祭祀のときに

 ヴィーラバドラによって殺された。

 『ハリ・ヴァンンャ』によれば、

 彼はブラフマー神によって天空に昇り、

 ムリガシラス(鹿の頭)と呼ばれる星座となったという。

 「ヤージュニャヴァルキヤ=Yajnvalkya」

 ウパニンャッドの哲学者として知られる聖仙で、

 『白ヤジュルヴェーダ』、

 『シャ夕パタ・ブラーフマナ』 、

 『ブリハドアーラニヤカ』 、

 『ヤージュニャヴァルキヤ法典』の伝説上の著者。

 『シャタパタ・ブラーフマナ』によれば、

 彼はヴィデーハ王ジャナカの宮廷でしばしば催された

 哲学上の討論会で多くの論敵を破った。

 ヴィダグダ・シャーカリヤという名のバラモンが

 とくに彼の論敵として有力であったが、

 ヤージュニャヴァルキヤはついに彼を論破して呪いをかけ、

 その結果、ヴィダグダ・シャー力リヤの首は落とされ、

 その骨は盗人に持ち去られたという。

 彼にはマイトレーイーとカーティヤーヤニーという二人の妻があり、

 ブラフマ・ヴァーディニー(哲学を論ずる女性)といわれる

 マイトレーイーにアートマンの教えを説いた話が知られている

 (『 ブリハドアーラ二ヤカ・ウパニシャッド』

 「ヤジュニャセーナ=Yajnasena」

 パンチャーラの王ドルパダの別名。

 「ヤショーダー=Yasoda」

 牧人ナンダの妻で、クリシュナの養い親。→クリシュナ

 「ヤースカ=Yaska」

 ヴェーダの難解な言葉についての註釈書『ニルクタ』の著者。

 「ヤーダヴァ=Yadava」

 「ヤドゥの子孫」の意で、ヤドゥを祖とする部族名、その王朝、王国名。

 クリシュナはこの部族の出身である。

 ヤドゥの系譜はアトリから始まり、

 チャンドラ、ブダ、プルーラヴァス、アーユス、ナフシャと続き、

 ナフシャにはアーヤティとヤヤーティという二人の息子があった。

 ヤヤーティには二人の妻サルミシュターとデーヴァヤーニーがあり、

 シャルミンュターとのあいだに

 ドルヒユ、アヌドルヒユ、プールという三人の男子をもうけた。

 このうち、プールからプール・ヴァンシャ(プールの系統)が始まる。

 ヤヤーティはデーヴァヤー二ーとのあいだにも

 二人の息子ヤドゥとトゥルヴァシュをもうけ、

 このうちのヤドゥからヤドゥ・ヴァンシャ(ヤドゥの系統)

 すなわち、ヤーダヴァ(ヤドゥの子孫)が始まる。

 ヤドゥには四人の息子

 サハスラジット、クローシュトリ、ナラ、リプがあり、

 サハスラジットの子シャタジットには三人の子

 マハーバヤ、ヴェーヌハヤ、へーハヤがあり、

 このうちへーハヤはへーハヤ・ヴァンシヤ(へーハヤの系統)となる。

 彼の子ダルマにはクンティ(あるいはクニ)という息子があり、

 クンティはサダージット、マーヒシュマツト、

 バドラセーナ、ドゥルダマという

 四人の子を持った。

 このうち、ハドラセーナにダナカが生れ、

 ダナカには

 クリタヴィーリヤ、クリターグニ、

 クリタヴァルマン、クリタウジャスがあり、

 このうち長子のクリタヴィーリヤから

 カールタヴィーリヤールジュナが生れた。

 彼には五人の息子、

 ジャヤドヴァジャ、シューラセーナ、ヴリシャバ、

 マドゥ、ウールッジタがあり、

 このうちのマドゥの子としてヴリシュニが生れ、

 ここよりヤドゥの系統は

 ヴリシュニ・ヴァンンヤ(ヴリシュニの系統)となる。

 ヴリシュニには四人の子があったが、

 ヤドゥの系統はそのうちのユダージットへと続き、

 そのシニからサティヤカが生れ、

 サティヤカからサティヤキが、

 サティヤキからサーティヤキが生れ、

 さらにジャヤ、クニ、アナミトラ、プリシュニ、

 チトララタ、ヴィドゥーラタ、

 シューラ、シニ、ボージャ、フリディー力、シューラと続き、

 このシューラとその妻マーリーシャーとのあいだに

 ヴァス、デーヴァバーガ、デーヴァシュラヴァス、

 アーナカ、スリンジャヤ、

 カーカーニーカ、シュヤーマカ、ウァツア、

 カヴーカ、ヴァスデーヴァが生れた。

 このヴァスデーヴァとカンサの妹である

 その妻デーヴァキーとのあいだに生れたのがクリシュナである。

 クリシュナよりプラディユムナ、アニルッダ、ヴァジュラと続いて

 ヤーダヴァの系譜は終わる。

 バラタ族の戦争ののち、三六年目にヤーダヴァ族は減亡した。

 「ヤートゥ=Yatu」

 あるいはヤートゥダーナ。

 悪魔、あるいは邪悪な精霊で、

 犬やハゲ鷹などの姿をとって人間に害を与えるといわれる。

 ヤートゥはラークシャサ(羅刹)と別のものであったが、

 叙事詩やプラーナては両者は同一のものとして扱われている。

 『ヴァーユ=プラーナ』 では一二のヤートゥダーナの名をあげ、

 カシュヤパ仙とスラサーから生れたとされる。

 「ヤドゥ=yadu 」

 月種族(チャンドラヴァンシャ)の王

 ヤヤティの子でヤーダヴァ王朝の創始者。

 「デーヌカ=Dhenuka」

 ロバの姿をした巨人のラークシャサの名。

 彼はカーリー(あるいはターラー)の森に住んでいて、

 人々はこの巨人の噂を聞いてこの森を通ろうとはしなかった。

 そこで、クリシュナは兄のバララーマとともにその森に行き、

 激しく戦った末にうち倒した。

 また、

 他の物語ではバララーマとクリシュナが牧童たちと牛を見守っている時、

 一人のアスラが雌牛の姿をして群の中に入って来た。

 バララーマとクリシュナは直ちにそれがデーヌカであると見抜き、

 打ち殺したという(『バーガヴァタ=プラーナ』 )。

 「トヴアシュトリ=Tvastr」

 『リグ・ヴェーダ』の工巧神、技術・技工の神。

 この神名は「働く、作る、発明する」という意味をもつ動詞

 トヴアクシュに由来すると推定され、

 ギリシャ神話の鍛治の神へーパイストス、

 エジプト神話のプター、

 バビロニア神話のムンムなどに相当する神格である。

 トヴアシュトリの名は、『リグ・ヴェーダ』の中で六五回現われ、

 独立の讃歌こそないが、

 さまざまなものを作り出す神格として重要な働きをもっている。

 彼は美しくしなやかな腕と手を持ち、

 種々なものを精巧に作りあげる工人・技能者であり、

 インドラの武器ヴァジュラ(雷電)をつくり、神々の盃を作り、

 ブラフマナスパティの鉄の斧をとがらせた。

 トヴァシュトリはまた、天地あらゆるものを飾りつけ、

 胎内の子供を発育させ、人間や動物の形を作り出した。

 このことから、彼はガルバパティ(胎の主)とも呼ばれる。

 また、彼の娘サラニユーが太陽神ヴィヴァスヴァットの妻となり

 最初の人間ヤマとヤミーを産んだことによって、

 トヴァシュトリは人類の祖ともいわれる。

 彼の息子は三つの頭を持ったトリシラス

 (またの名をヴィシュヴァルーパ)である。

 プラーナ文献では、

 トヴァシュトリの出生についていくつかの説があげられている。

 すなわち、ヴィシュヴァカルマン(一切を作ったもの)の

 五人の子供

 アヒルブドニヤ、トヴァシュトリ、アジャイカパート、ルドラとして

 記され(『ヴィシュヌ・プラーナ』)、

 カシュヤパの妻スラビがマハーデーヴァの恩恵によって得た

 五人の子供

 アジャ、エーカパート、アヒルブッドニヤ、

 トヴァシュトリ、ルドラの一人とされ

 (『アグニ・プラーナ』)、

 また仙力シュヤパとアディティとのあいだに

 生れた子供とされることもある(『マハーバーラタ』初編)。

 カーンダヴァの森が焼かれた時、

 彼はインドラの側に立ち、

 巨大な山の塊を投げつけて

 アルジュナとクリシユナを苦しめたといわれる(同、初編)。

 一般にプラーナ文献では、

 トヴァシュトリは工匠ヴィシュヴァカルマンと同一視され、

 時にはプラジャーパティとも同一視されている。

 「ドヴアーラカー=Dvaraka」

 あるいはドヴァーラヴアテイー。

 「多くの門を持つ町」の意で、

 ヤーダヴァ族のクリシュナの王国の首都。

 ヤーダヴァ族はジャラーサンダ王と敵対していたので、

 その攻撃からヤーダヴァ族を守るためにクリシュナのもとに結束し、

 ドヴァーラカーと呼ばれる堅固な都市を築いた。

 この都は別名をクシャスタリーといい、

 ライヴァタカなどの美しい山々が要塞のようにその周りに立ち並び、

 神々さえもこの都には容易に入ることはできなかったという

 (『 マハーバーラタ』集会編)。

 ドヴァーラカーにはクリシュナ、バララーマなどの

 ヤーダヴァ族の指導者の集まる議会があり、

 宮殿は太陽と月のように輝いていた。

 ナンダナ、ミシュラカ、チャイトララタ、ヴァイブラージャという

 四つの美しい公園があった。

 ライヴァタ山は都の東の塁壁となり、

 ヴェーヌマンダ山が北の、

 スカクシャ山が西の、

 ラターヴェーシュタ山が

 南の自然の要塞となっていた。

 都の東には美しい湖があった。

 さらに、都には四つの門があり、

 鉄の輪などが防禦のためにつけられていた。

 しかし、クリシュナの死後、

 ドヴァーラカーの都は海に沈んでしまったという

 (『 マハーバーラタ』)。

 現在この都市は

 グジャラートの西の海に沈んでいると推定されている。

 その付近の人々は、

 現在でもクリシュナの子孫であると称しているという。

 「ドヴィヴィダ=Dvivida」

 (1) 巨大な猿の姿をしたアスラ。

  友人のアスラであるナラカが殺されたのを根にもって

  神々を憎み、聖仙の修行を邪魔し、

  さまざまな姿をして田畑をふみにじり人々を困らせた。

  しかし、バラデーヴァの鋤の刃を盗み、

  あざ笑ったのでバラーデーヴァは

  ついに棍棒を取ってこのアスラを打ち殺した

  (『 ヴァーユ・プラーナ』)。

 (2)ラーマと同盟してラーヴァナと戦った猿の名。

 《参考》

 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿、牛頭、空白の布幕、幕と婦人、マルタ十字紋等
 (アルパチア遺跡出土の碗形土器に描かれている) 
  
 牛頭を象った神社建築の棟飾部

 Tell Arpachiyah (Iraq)
 Tell Arpachiyah (Iraq)    
 ハラフ期の土器について
 ハブール川
 ハブール川(ハブル川、カブル川、Khabur、Habor
、Habur、Chabur、アラム語:ܚܒܘܪ, クルド語:Çemê Xabûr, アラビア語:نهر الخابور Bahr al-Chabur
 ARPACHIYAH 1976
 高床式神殿
 牛頭を象った神社建築の棟飾部
 神社のルーツ
 鳥居のルーツ

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