2012年6月9日土曜日

不呼の P 音は本当にあったか?



 『出典』言語復原史学会加治木義博大学講義録12:12頁

 《不呼の P 音は本当にあったか?
 「不呼の P 音は本当にあったか?

  不呼は「 pwo go 」プォゴである。

 古代日本語がハ行音を「 p =パ行書」で発音していたことは、

 卑弥呼の卑の字その他、

 多数の p 音語文字が記録に残されていることで、

 言語学者は早くから気づいていたことだが、

 現代語では p 音が影をひそめているため、

 卑弥呼を正しく「ピェイ ミヤル ゴ」と読む人はほとんどなく、

 ヒミコで正しいと思いこんでいるが、

 このパ行書が確実に後世まで残っていた証拠がある。

 御奈良院御撰の『何曽』

 (「何ぞ?」だが「ナゾ」と読むと「謎」の語源がわかる)

 という本に次のような謎かけ(クイズ)が載っている。

 「母には2度あいたれども、父には1度もあわず=母には2度あうけれど、

  父には1度もあわないもの、なぁーに?」

 という謎々である。

 これには、すぐ後に「くちびる」と書いてある。

 それが答なのである。

 これは「母」という字を発音すると、上下の唇が2度触れあうが、

 「父」は1度も唇が合わない、その答は「唇」という意味なのだから、

 あなたも発音して見てほしい。

 「ハハ」も「チチ」も上下の唇は1度も触れない。

 そこで「パパ」と発音すると唇は2度触れる。

 これは『何曽』が書かれた当時まで p 音があった事実の、動かぬ証拠である。

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