2012年6月2日土曜日
弥奴国は特に発音が重要
『出典』言語復原史学会・加治木義博大学講義録12:3頁
《弥奴国は特に発音が重要》
「弥奴国は特に発音が重要」
弥奴国は従来、ミヌとかメヌ、ミナやミノと発音されて、
それらの発音に合う地名に比定されてきた。
しかしそれでは決め手に欠けて、
どれが真実か断定することはできなかった。
だが私たちには、断定できる決め手がある。
それは記録された当時の正確な発音である。
3世紀に魏人によっ書かれた文字の発音は、
カールグレンによる漢魏音の発音以外にはありえないから、
答は1つしかないからである。
それ以外の発音のものは、まず外してしまわなければならない。
仮にそれに合う候補地がない場合にだけ、
後世の住民の変化に伴なう発音変化を計算にいれて、
後世の隋唐音や現代のペキン音に合うものから候補地を選ぶしかないが、
それは最悪の場合の補助手段で、
そんな特殊な場合以外は、まず漢魏音から始めるのが順序である。
この弥奴国は、
この原則がなぜ重大かを、非常に明瞭に立証してくれる国名である。
それは在来の「邪馬台国論者」が主張してきた上記のような発音の地名とは、
まるで違った発音の本当の地名が、現
在も3世紀当時のまま残っているからであって、
それが後世の発音しか知らない言語音痴の人々による在来説の頼りなさを、
白日のもとにさらして見せてくれる。
カールグレン氏の功績がどれくらい大きいかをよく悟って、
深く感謝して記憶したい。
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