2012年5月25日金曜日
已百支(いほき)国に一致する熊本県葦北郡
『出典』言語復原史学会・加治木義博大学講義録11:22頁
《已百支(いほき)国に一致する熊本県葦北郡》
「已百支(いほき)国に一致する熊本県葦北郡」
この国名の頭文字はこれまで3通りに読まれてきた。
已 「iag イァ・イ・ヤ」。
己 「sieg シェ・シ・セ」。
巳 「mieg ミェ・ミ・メ」。
已百支の原音は「iag bak tieg イァバチ」だが、
これに合う発音の国造名はない。
しかし已百支はイホキまたはイホシと読めるので、
その発音だけが残っていた後世に、
それに合わせて当て字した可能性もあるから、
それに近い候補者は2つある。
2 已百支 盧原告造(志賀高穴穂朝) イホゲン、イホハラ、イバラ
已百支 葦分国造(纏向日代朝) イハキ→イハチ、イワケ、イブン
3世紀は大隅が沖縄勢力下にあった時代であり、
沖縄語は
ホはフかハに、
ケ・キはチに、
セはシ・チに
変わることを考慮して候補を集めてある。
それでいくと、
この中でも葦分国の、
イハチがイァバチに最も近く、
沖縄語ではホがフに、
助詞の津の発音がチであることを思えば、
それが大隅ではンになるから、
イブンという発音やの原語はイホチだった可能性があり、
どちらを見ても葦分国造が群をぬいているので、
これを該当者と認めるほかない。
これは景行天皇時代で3世紀だから、
もちろん九州政権時代で、
九州の圏内で唯一イホキと読める地名の、
熊本県の葦北郡がこの国造名に最もよく一致している。
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