2012年3月26日月曜日

責任をもてる研究、責任ある発言



 『出典』言語復原史学会加治木義博大学講義録08:29頁

 《責任をもてる研究、責任ある発言
 「責任をもてる研究、責任ある発言

 在来の明治型学問と逢って、

 現在の学問上の論説は徹底した立証が要求される。

 ただ「偶然だ」という程度の発言だけでは、

 発言者の知能指数の低さを自分で宣伝するだけである。

 「書く」ことは「恥をかく」ことだという優れた諺があるが、

 今では「口に出して言う」だけでも恥をかく。

 なぜならマスコミや視聴者のもつ録音器材が、

 「書く」のと同じ働きをするからである。

 何を見ても聞いてもその深さがわからず、

 単なる偶然としか感じられず、

 説明を聴いてもその真意が理解できない人が多いことは、

 人類の現状ではどうしようもないが、

 いやしくも他人の研究を批判しようというのなら、

 相手以上に知性的でより論理的な立証力がなければ、

 批判する意味も、価値も、資格もない。

 発言には常に、また永久に責任が伴うのである。

 本講座は、世界に恥じない研究者を養成することが目標である。

 ただ単に歴史の謎解きの小手先だけの技術を指南しようというのではない。

 真に重要なのは何かということを、折りに触れ、

 機会があるごとに強調するように努めているのである。

 ただ謎さえ解ければいいのではない。

 たとえ多くを望まず、研究も趣味程度にとどめている方々でも、

 これだけは忘れてはならない基本的なモラルだ。

 業績は必ず責任を伴うものなのである。

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