2014年4月17日木曜日

簡潔の極致「漢文」の凄い内容を読み取ること


 『Yahoo!天気・災害
 『Matのジオログ

 『出典』言語復原史学会加治木義博大学講義録34:30頁

 漢字について考えたついでに、

 「漢文」についても考えをまとめておく必要があると思う。

 漢字は、欧文だと10文字もある内容を1字で表現できる。

 今でいえば「紙面」の節約という点では世界最高の文字である。

 この漢字と同じく「漢文」もまた同じ節約の精神で貫かれている。

 それは『詩』の精神と機能と同じである。

 「最も短い文章で、最も正確に、

  最も大量の情報と意思を、最も詳しく正確に伝える」のが

 理想なのである。

 だから読むほうも、書き手と同じ教養が要(い)る。
 
 またどんなに小さなことも見逃さない知力と、

 微(かす)かな示唆(しさ)も理解する能力が要る。

 だから、うっかり読んでいたのでは何にもならない。

 例えば「倭人 在 帯万 東南 大海中」の「帯方」の2字は、

 それまで独立国群だった三韓が消滅して、魏の支配下に入っていると、

 はっきり表現しているといったことである。

 それはさらに、よく考えると、

 実はそれ以上のことを表現しているのである。

 「帯方」は「魏の領土の一都で、

 朝鮮半島南半の元(もと)・辰韓・馬韓・弁韓を含む、

 新しい郡=魏の帯方郡」であり、

 さらには前漢の帯方郡以来の歴史も入っている。

 決して「僅か2字」ではない。

 もちろん名詞は欧米語でも同じで、

 その背後に大きな歴史が治まっているが、

 漢文の場合は同じような含蓄(がんちく)が、

 一字一字に詰まっている。

 学究はそれに清通している必要がある。

 《簡潔の極致「漢文」の凄い内容を読み取ること
 「簡潔の極致「漢文」の凄い内容を読み取ること

 『My ブログ』
 《考古学&古代史の諸問題》 
 《参考:年表・資料》 

0 件のコメント:

コメントを投稿