2014年5月14日水曜日
阿曇・安曇(12)玄部
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《考古学&古代史の諸問題》
《参考:年表・資料》
出典:歴史学講座「創世」 小嶋秋彦
阿曇・安曇(12)玄部
出典:「大漢和辞典」七
玄部
【玄】20814 〔集韻〕 胡絹切TU hsuan2
小篆 古文
① くろ。くろい色。
「イ」赤黒い色。
〔説文〕玄、黒而有赤色者為玄。〔詩、小雅、何草不黄〕何草不玄。〔箋〕玄、赤黒色。
「ロ」黒色。
〔小爾雅、廣詁〕玄、黒也。〔廣雅、釋器〕玄、黒也。書、禹貢〕厥筐玄繊縞。
〔傳〕玄、黒也。〔楚辞、九章、懐沙〕玄文處幽兮。〔注〕玄、墨也。
〔楚辞、劉向、九欺、怨思〕明月之玄珠。〔注〕黒光曰玄也。
「ハ」染色の名。六度そめた色。〔周禮、考工記、鍾氏、注〕冗玄色者、在緅緇之閒、其六入者與。
②天。天の色。
〔釋名、釋天〕天又謂之玄。〔廣雅、釋言〕 玄、天也。
〔易、坤〕文言曰、天玄而地黄。〔楚辞、宋玉、招魂〕懸火延起兮玄顔蒸。
〔注〕玄、天也。〔太玄経、玄告〕天以不見為玄。
③遠い。かすかで遠い。遠(11-39047)に通ず。
〔説文通訓定聲〕玄、叚借為遠。〔説文〕玄、幽遠也、象幽、而人覆之也。
〔素問天元紀大論〕 在天為玄。〔注〕玄、遠也。
④深い。深く隠れる。
〔書、舜典)玄徳升聞。〔傳〕玄、謂幽潜。〔荀子、正名〕 名實玄紐。〔注〕玄、深隠也。
⑤静か。
〔廣韻)玄、寂也。〔漢書、揚雄傳下〕人君以玄獣為神。
〔皇甫謐誰、三都賦序〕玄曇先生。〔注〕善曰、玄、静也。
⑥通ずる。
〔朝貢、東京府〕睿哲玄覧。〔注〕綜曰、玄、通也。
⑦北方。北向き。
〔禮、月令〕天子居玄堂左个。〔注〕玄堂左小、北堂西偏也。
〔呂覧、孟冬)天子居玄堂。〔注〕 玄堂、北向堂也。〔淮南子、天文訓〕北方曰玄
⑧陰暦九月の異称。〔爾雅、釋天)九月為玄。
⑨ふしぎ。たへ。神妙。
〔後漢書、崔駰傳)同断金之玄策。〔注〕玄策、猶妙策也。
〔張衡、東京賦〕玄謀設而陰行。〔注〕綜曰、玄、神也。
⑩やしやご。玄孫。〔爾雅、釋親)曾孫之子為玄孫。〔韋誕、親蠶頌)豈百世之曾玄。
⑪道家の語。
「イ」 道家の紳仙の名。〔神仙傳、老子〕或云、上三皇時為玄中法師、下三皇時為金闕帝君。
「ロ」道。形無く、聲無く、始終無く、
空間時間を超越して存在し、天地萬象の根源となる絶対的な道。
〔廣雅鐸詁三〕玄、道也。〔 老子、一 〕 同謂之玄、玄之又玄、衆妙之門。
〔後漢書、張衡傳〕常好玄経。
〔注〕 玄、道也。〔任防、齋寛陵文宣王行状〕 闢玄闈。〔注〕 善曰、玄、謂道也。
「ハ」理の微妙なもの。〔参同契、聖賢伏煉〕惟昔聖賢、懐玄抱眞。〔注〕理之微妙者。
「ニ」心。〔黄庭経〕心為上玄。〔太玄経、太玄告〕人以心服為玄。
⑫かがやく。炫(7-18948)に同じ。
〔正字通〕玄、與炫同。〔漢書、司馬相如傳下〕采色玄耀。〔注〕師古曰、玄、讃曰炫。
⑬くらむ。目くるめく。眩(8 - 23254)に通ず。
〔説文通訓定聲」玄、叚借為眩。〔荀子、正論〕上周密則下疑玄矣。〔注〕玄、或読為眩。
⑭懸(4 - 11462)に通ず。〔張衡、東京賦〕右睨玄圃。〔注〕 善曰、玄、與懸古字通。
⑮古、糸(4-9191)。串に作る。〔説文〕玄、串、古文。〔集韻」玄、古作糸。
⑯姓。〔尚友録〕玄、玄都、古諸侯圃、子孫以国為氏。
「名乗」クロ。ハル。ツネ。トホ。トラ。
「解字」会意。糸(かすか)と人(おほふ)とを合せて幽遠の意を表はす。
古文は糸(糸の古字)と・・との合字で指事字。
・・は糸の黒く染まった色を示し、以て黒色の意を表はす。字解を見よ。
▽ (金文)象形。黒絲を束ねた形に象る。
「参考」清の康熙帝の諱、玄燁を避けて元の字を代用し、
又、其の末晝を缼いて玄に作り、弦・絃・炫・眩・衒・率等の字も亦末點を缼いて用ひる。
〔輶軒語。敬避字〕聖租仁皇帝廟諱、上一字、書玄徳升聞、用元字恭代、
然元徳・元黄・元鳥等字皆不可用、弦絃炫眩衒率等字、敬缼末點、
率字亦缼點、惟慉蓄鄐畜等字不缼點。
〔清園行政法汎論、皇室、敬避〕聖租仁皇帝、廟諱曰玄燁玄用元代之、玄徳玄黄等字、
皆不得用、弦絃炫眩衒率等字、皆缼一點、並改寫弦絃炫眩衒率等字。
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